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林 和彦; 河裾 厚男; 一宮 彪彦
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 4, p.510 - 513, 2006/05
Si(001)表面上の酸素吸着の初期過程は未だに不明な点が多い。特に酸素原子の吸着位置について実験的に詳細に調べた研究は少ない。そこで、本研究では、110KにおけるSi(001)表面上の酸素の吸着位置を、最表面の構造に敏感な反射高速陽電子回折(RHEPD)を用いて調べた。まず、110KのSi(001)表面に酸素分子ガスを吸着した時の、全反射の鏡面反射強度の変化を調べた。鏡面反射強度は、酸素の暴露量とともに減少し、約4Lで一定値になった。次に、110KのSi(001)表面に酸素分子ガスを0.1L, 1.2L, 4.1L暴露した後、RHEPDの鏡面反射強度の視斜角依存性(ロッキング曲線)を測定した。酸素の暴露量が増えると、全反射と004ブラック反射のピーク強度が減少した。この実験結果を、動力学的回折理論を用いて解析した。その結果、酸素は最表面及びダイマーのバックボンド位置に存在することが明らかになった。酸素が最表面に位置する結果は、陽電子消滅励起オージェ電子分光法による実験の報告と一致している。また、ダイマーのバックボンド位置に存在する結果は、光電子分光法による実験の報告と一致している。
深谷 有喜; 河裾 厚男; 一宮 彪彦
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 4, p.435 - 438, 2006/04
Ge(111)--Sn表面は、半導体表面上に形成する2次元金属構造として、非常に興味が持たれている。この表面は、約220Kで、()から33構造へ相転移することが知られている。この相転移の原因として、初期の研究から、電荷密度波の形成が考えられていた。その後、Sn原子が動的に揺らぐモデルなどが提唱されているが、現在のところ未解決のままである。本研究では、反射高速陽電子回折法を用いて、Ge(111)-()-Sn表面の相転移前後の表面構造変化について調べた。Ge(111)-()-Sn表面は、Arイオンスパッタとアニールの繰り返しによりGe(111)表面を清浄化した後、Sn原子を1/3原子層蒸着させることにより作成した。原子位置の垂直成分に敏感な入射条件において、150Kと室温でRHEPD強度のロッキング曲線を測定した結果、温度の違いによる顕著な違いは見られなかった。動力学的回折理論に基づいて強度解析を行ったところ、相転移温度前後でSn原子の垂直位置にほとんど変化がないことがわかった。この結果から、現在のところ、秩序・無秩序相転移が起こると考えている。
高橋 正光; 海津 利行; 水木 純一郎
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 4, p.426 - 430, 2006/04
InAs/GaAs(001)ナノドットの分子線エピタキシャル成長をモニターする方法を考案した。シンクロトロン放射光と二次元検出器との組合せにより、逆格子空間内でのX線強度マッピングを成長中に毎フレーム9.6秒の速度で測定することができた。この手法は、ナノドット内部のひずみ分布と、高さの情報をその場・リアルタイムで与えるものである。X線の使用は、大気圧下でも妨げられることがない。そのため、この手法は、気相成長などの産業応用にも適している。
境 誠司; 楢本 洋; 矢板 毅; 前川 雅樹; 河裾 厚男; Avramov, P.; 鳴海 一雅; 馬場 祐治
no journal, ,
われわれが独自に生成を見いだした、遷移金属原子がC分子間を架橋した構造を持つポリマー状遷移金属-C化合物について、ラマン分光,放射光X線吸収微細構造の解析及び陽電子消滅測定による最新の構造評価の結果を報告するとともに、現在、並行して研究を進めている同化合物やそれを熱処理した物質による水素吸蔵機能やスピン輸送機能,第3元素との反応による自己組織化現象等の発現機構を考察する際に重要な同化合物の熱的挙動(温度による構造緩和や熱分解挙動)について結果を報告する。特にCo-C化合物の熱的安定性について、約520K以上でCo原子の拡散による熱分解が生じて化合物は純粋なCに変化すること,より低い温度で化合物中の分子間自由体積が増大するような構造緩和が生じることを見いだしたので新たに報告する。